歯周病で歯肉と骨が下がった場合
歯周炎が起きた部位では乳頭を支えていた骨自体が低くなり、歯肉が元の高さに戻りません。
ブラックトライアングル
歯の先端は接しているのに、歯肉に近い側だけ三角形に空いて暗く見えます。写真で特に目立つこの空間をブラックトライアングルと呼びます。歯の問題であると同時に、歯肉の問題でもあります。
PORCELAIN VENEER What It Is
二本の歯の間の歯肉は本来、三角形に尖って満たされています。これを歯間乳頭と呼びます。この乳頭が下がると歯の間の下側に三角形の空間が残り、影のために黒く見えます。歯をどれほど上手に作っても、この空間を減らす方法は歯の形態を歯肉側へ広げることだけです。ですからこの問題は「どこまで埋められるか」の問題になります。
Why It Happens
原因が分かって初めて、今埋めても再び空くかどうかを判断できます。
歯周炎が起きた部位では乳頭を支えていた骨自体が低くなり、歯肉が元の高さに戻りません。
重なっていた歯がまっすぐ並ぶと接触点が上へ移動し、その下に三角形の空間が現れます。
根元へ向かうほど細くなる形態では接触点が高く、もともと下側が空いています。
太い器具を繰り返し押し込むと、乳頭が圧迫されて下がることがあります。
BEFORE / AFTER
パク・ジョンウク院長がカンナム・ドリーム歯科で施術した実際のラミネートベニアのケースです。写真をタップすると術前・術後を拡大して比較できます。
上記の術前・術後写真は、カンナム・ドリーム歯科(パク・ジョンウク院長)で施術した実際の臨床ケースです。治療結果は患者様お一人おひとりの状態により異なり、いかなる施術にも個人差や副作用の可能性があります。
Options
空間の大きさと原因によってアプローチが変わります。一つですべてが解決するわけではありません。
| 方法 | 適する場合 | 限界 |
|---|---|---|
| まず歯周治療 | 炎症が残っている場合 | 下がった骨は戻らない |
| レジン修復 | 小さな三角が1~2か所 | 辺縁の着色・再修復 |
| ラミネートベニア | 複数本の形態から作り直すとき | 元に戻しにくい |
| 矯正で接触点を調整 | 歯軸が原因の場合 | 期間が加わる |
{ 歯肉はたいてい戻りません。ですからこの治療は歯肉を上げることではなく、歯を下ろして迎えに行くことです。 }
Honest Limits
期待値を正確に合わせることが、この治療では何より重要です。
How We Approach
歯から手をつけません。歯肉が安定してから形態を作ります。
まず歯肉の状態を確認します
炎症と歯周ポケットの深さを見て、必要なら歯周治療を先行します。
空間の大きさを計測します
接触点の高さと三角形の幅を測り、埋められる限度を計算します。
接触点をどこに置くか決めます
接触点を歯肉側へ下ろすことが、この治療の核となる設計です。
シミュレーションで形態を確認します
広げた形がぼてっと見えないかを事前に一緒に見ます。
清掃できる形で仕上げます
デンタルフロスが通ることが条件で、これを見た目より優先します。
Evidence
歯間乳頭そのものの再生については確立された数値が不足しています。以下は形態修復側で報告された値です。
切削がエナメル質内にとどまれば生存率99% — 象牙質が露出すると失敗リスクは約10倍
580症例を最大12年追跡した全体生存率は86%、辺縁だけがエナメル質にある場合は94%でした。削った量よりも「どこまで削ったか」が結果を分けています。
Gurel G, Sesma N, Calamita MA, Coachman C, Morimoto S. Influence of enamel preservation on failure rates of porcelain laminate veneers. Int J Periodontics Restorative Dent. 2013;33(1):31-9. PMID 23342345
13研究のメタ分析 — 累積生存率89%(追跡中央値9年)
ガラスセラミックは94%、長石系ポーセレンは87%で、合併症は破折・チッピング4%、脱離2%、著しい変色2%、二次う蝕1%でした。
Morimoto S, Albanesi RB, Sesma N, Agra CM, Braga MM. Main Clinical Outcomes of Feldspathic Porcelain and Glass-Ceramic Laminate Veneers: A Systematic Review and Meta-Analysis of Survival and Complication Rates. Int J Prosthodont. 2016;29(1):38-49. PMID 26757327
20年推定生存率82.9%(5年94.4%・10年93.5%)
84名・318症例を平均118か月追跡した研究です。失敗の44.8%はセラミックの破折で、歯ぎしりなどの異常機能がある場合は失敗リスクが7.7倍と報告されています。
Beier US, Kapferer I, Burtscher D, Dumfahrt H. Clinical performance of porcelain laminate veneers for up to 20 years. Int J Prosthodont. 2012;25(1):79-85. PMID 22259802
上記の数値は学術文献に報告された一般的な臨床結果であり、当院の治療成績や個人の結果を保証するものではありません。実際の経過は歯の状態・咬み合わせ・生活習慣によって異なります。
歯の状態によって可能な範囲が異なります。お気軽にお問い合わせください。
FAQ
乳頭を支える骨が残っていて炎症だけの問題であれば、ある程度回復することもあります。しかし骨まで下がっている場合は、元の高さに戻らないのが一般的です。
空間が小さければほとんど見えないようにできます。空間が大きい場合は、完全になくすより目立たなく減らすことが現実的な目標です。
珍しいことではありません。重なっていた歯が整列すると接触点が上がり、もともとの歯肉の高さが露わになるためです。この場合は形態修復で改善することが多くあります。
三角は二本の歯の間に生じるため、最低でも二本を一緒に扱います。前歯のライン全体が問題であれば、四本以上をまとめて設計します。
おすすめしません。清掃が不可能になると、その場所から歯周病とう蝕が始まります。当院はフロスが通る形態を優先します。
良い方法です。埋めたときの形をあらかじめ体験でき、満足できればその形をセラミックに移せます。
本ページは診療のご案内のための一般的な情報です。診断や治療方法、治療期間は患者様お一人おひとりのお口の状態によって異なる場合があり、正確な内容はご来院・検査の上でご案内いたします。
埋められる限度は歯肉が決めます。状態を確認したうえで、どこまで改善できるかを率直にお伝えします。