削らないラミネートベニアで、副作用は減らし寿命は延ばす方法
歯が小さい、変色している、部分的に少し欠けている、
あるいは細かな部分に審美的な問題があることがあります。
歯は明るく笑ったときにこそ輝くべきなのに、
うまく笑えなくなってしまうのです。
すっきりとした笑顔にはさまざまな要素が必要ですが、
その完成形は、いつも美しい歯です。
問題は、ラミネートベニアをすると、歯をある程度削る必要があるということです。
歯は、エナメル質と呼ばれる組織と象牙質と呼ばれる組織から構成されています。
歯の一番外側を覆っているのがエナメル質で、その内側に象牙質があります。
前歯の場合、エナメル質の厚みは部位によって大きく異なります。
0.2mmから1mm程度です。
現在、レジンやラミネートベニアを歯に接着する方法は、
エナメル質に対して最も強く接着するようになっています。
最近では象牙質への接着もかなり改善され、十分に強固ではありますが、
エナメル質への接着にはまだ及ばないのが現状です。
そのため、エナメル質をできるだけ多く残すことが、
ラミネートベニアの寿命にとって、とても重要です。
さらに、エナメル質が多く残っていればいるほど、
歯がしみる症状もほとんど現れなくなるため、
ラミネートベニアの主な副作用である、しみる症状や破折・脱離といったほとんどの問題は、
エナメル質を最大限に保存すれば、ほとんど起こらなくなるため、
削る量を少なくすることは、とても重要です。
削る量が最も少ないラミネートベニアが、まさに
削らないラミネートベニアであるため、
可能な症例であれば、削らないラミネートベニアが最も有利なラミネートベニアといえるでしょう。
問題は、すべての症例で削らずに済むわけではないため、
可能かどうかについて、症例の見極めがとても重要になるという点です。
削らないラミネートベニアの最も優先される3つの条件は、
歯が小さいこと、
出っ張っていないこと、
歯並びが良いこと、
以上の3つです。
これに加えて、必須ではありませんが、歯と歯の間にすき間がある場合も条件に含めると、
全部で4つが削らないラミネートベニアの条件として整理できます。
上の症例を見ると、歯は小さく歯並びも良く、まったく出っ張っていないうえに、歯と歯の間にすき間まであります。
削らないラミネートベニアを行うのに、かなり適した状況といえます。
まず、ワックスアップを通じてどのように治療するかの計画を立てます。
このワックスアップが出来上がるまでには、かなり多様な診断過程が必要です。
顔貌から、レントゲン写真による歯槽骨の位置、歯茎の状態や歯茎の変化まで考慮して治療計画を立てます。
こうした診断過程は、削らない治療であれ削る治療であれ、ラミネートベニアにおいてとても重要です。
ある意味、治療過程の中で最も重要な工程といえるかもしれません。
こうした診断過程については、私自身が何年も継続して講義を行っています。
より体系化された方法で、多くの歯科医師が診断できるように取り組んでいます。
こうした過程を経て、あらかじめ仮歯を作り、どのような形になるかを事前にご相談します。
削らないラミネートベニアのため、削合なしでレジンを使い、そのまま仮歯を作ってみます。
ここで、全体的な大きさやボリューム感、突出の度合いや比率などを確認します。
さらに大きく、あるいは小さくするかについてご相談したうえで、削らないラミネートベニアの製作のための型取りを行います。
左右それぞれ片側ずつ載せてみました。
もとの歯より少し大きくなっていることが分かります。
先ほどお伝えした通り、もとの歯が大きすぎると、削らずに行った場合、
歯が大きくなりすぎてしまうことがあるため、
歯が小さいことが、削らないラミネートベニアの必須条件の一つなのです。
セラミックは部位によって厚みが異なります。
歯と歯の間に入る部分や、歯茎と接する部分は極めて薄くなっています。
ワンデー方式ではとても追いつけない薄さです。
ハンドメイド方式ならではの長所とお考えください。
そのため、ワンデー方式では削らないラミネートベニアの製作が難しいのです。
ワンデー方式のセラミックミリングは、セラミックの厚みがある程度以上ないと製作できないため、
極めて薄いラミネートベニアの製作は難しいのです。
削らないラミネートベニアの場合、セラミックの厚みが非常に薄いため、
多くの場合、単色で白く不透明な仕上がりになりがちです。
あれほど薄いセラミックに、天然歯の形、色、透明感のすべてを表現するのは、簡単なことではありません。
この部分こそ、長年の経験がなければ不可能な領域です。
ただ人工的にラミネートベニアを装着すること自体は、誰にでもできることです。
最も美しい天然歯の質感を出すことは、まったく次元の異なる仕事です。
Since 2006, カンナム・ドリーム歯科
この記事は、カンナム・ドリーム歯科のパク・ジョンウク院長が診療室で書いた臨床記録で、原文は院長のブログに掲載されたものです。掲載写真は院長が施術した実際の症例です。治療結果は患者様お一人おひとりの状態により異なり、いかなる施術にも個人差や副作用の可能性があります。