コラム 削らないラミネート

ラミネートベニアをすると歯をたくさん削るのですか? 施術方式別の切削量まとめ

文 · パク・ジョンウク院長(歯科保存科の専門医) 公開

ラミネートベニアを検討する際、まず気になるのが、

「自分の歯をどれくらい削らなければならないのか」という点です。

この記事では、その一つの質問にだけお答えします。

施術方式別の切削量の数値、エナメル質との関係、切削量を決める要因をまとめました。

⭐ 要点 結論から申し上げますと、施術方式によって0~0.7mm程度で、ほとんどの場合、歯の表面のエナメル質の範囲内で行われます。ただし「とにかく少なく削ること」が正解というわけではなく、歯の状態によって適正な切削量は異なります。正確な切削量は、精密診断の後に決定されます。
ノンプレップラミネートベニアの症例
ノンプレップラミネートベニアの症例
ラミネートベニアをすると歯をたくさん削るのですか? 施術方式別の切削量まとめ — 写真2

ラミネートベニアは、歯をどれくらい削るのですか?

施術方式によって、0mmから0.7mmの間です。

もっとも多く削る場合でも、クレジットカード1枚の厚み(約0.8mm)より薄いレベルです。

ここで基準となるのが、エナメル質の厚みです。前歯の外側の面のエナメル質は、部位によって約0.3~1.1mm程度と言われています。

つまり、特別な部位を除けば、0.5mm前後の切削はほとんどエナメル質の範囲内で収まります。

切削がエナメル質の範囲内で収まるかどうかが、しみる症状と接着の耐久性を左右する重要な基準です。

付け足す陶材は、e.maxとして知られるリチウムジシリケート系が代表的で、

通常0.3~0.7mmの厚さで製作されます。削る量と足す量が、ほぼ同程度になるわけです。

ノンプレップラミネートベニアは、本当に削らないのですか?

表面をほとんど削らないというのは事実です。ただし、すべての歯に適用できる方式ではありません。

ノンプレップは、歯の上に陶材を「足す」方式です。もともと歯が小さかったり、内側に引っ込んでいたりする場合は、足しても自然に仕上がります。

反対に、歯が突出していたり変色が濃かったりする場合は、厚ぼったく見えたり、もとの色が透けて見えたりすることがあります。無切削が可能な条件かどうかが先であり、無切削そのものが目標になることはできません。

切削量は、何によって決まるのですか?

歯の色や形などによって、ラミネートベニアの歯の切削量は変わります。
歯の色や形などによって、ラミネートベニアの歯の切削量は変わります。

歯並び、変色の程度、咬み合わせの3つが重要な変数です。

歯並びが整っていない場合、突出した歯はより多く整えてこそ全体のラインが合い、引っ込んだ歯はほとんど手を加えなくても済みます。

同じ人の中でも、歯ごとに切削量が異なる理由です。

変色が濃いほど、色を隠すために陶材の厚みがより必要になり、その分切削量も増えます。

咬み合わせは、下の歯と接する位置によって、切端(先端部分)の処理方式を決定します。

そのため、切削量とその根拠を診断の段階で十分に説明してくれるかどうかが、歯科医院を選ぶ重要な基準になります。

詳しい基準は「ラミネートベニアが上手な歯科医院の選び方 — 診断から保証まで6つの基準」でまとめています。

ラミネートベニアをすると歯をたくさん削るのですか? 施術方式別の切削量まとめ — 写真4

診療室でよく見られる誤解

20年間カウンセリングをしてきて、もっともよく聞く言葉は「とにかく削らない方向でお願いします」です。

しかし、歯の条件が合わないのに無切削を適用すると、厚ぼったさや色の透け具合のせいで、結果に満足できない傾向があります。

少なく削ることが、常に良い結果につながるとは限りません。

反対のケースもあります。過去に過度に削られた歯は、再製作が必要になったときに選択肢が大きく減ってしまいます。

結局重要なのは、「最小」ではなく、その歯に合った「適正」な切削量です。

自然に仕上がったノンプレップラミネートベニアの症例
自然に仕上がったノンプレップラミネートベニアの症例

削った歯は、元に戻せますか?

元に戻すことはできません。一度削られたエナメル質は再生しません。

そのため、この施術は一度始めると、生涯にわたる維持・管理を前提とする不可逆的な治療です。

この点を正確に理解した上で決定されることをお勧めします。

切削量がエナメル質の範囲内で収まるように計画することが重要な理由も、ここにあります。

顕微鏡を用いた精密な診療
顕微鏡を用いた精密な診療

よくある質問(FAQ)

1.削るときは痛いですか?

エナメル質の範囲内で行われる切削は、比較的痛みが少ない傾向にありますが、個人差があります。必要な場合は麻酔を行ってから進めるため、施術中の痛みは管理可能なレベルです。

2.施術期間はどのくらいかかりますか?

通常2~3回の通院、3~4週間程度が一般的です。診断・歯の形成・最終接着の順に進められます。

3.無切削とミニプレップ、どちらがよいですか?

どちらか一方が優れているというわけではなく、歯の条件によって異なります。歯の大きさ・位置・変色の程度を診断した後に決定するのが、正しい順序です。

4.歯を削った後、仮歯の期間にしみたりしませんか?

切削がエナメル質の範囲内で収まっていれば、しみる症状は比較的少ない傾向にありますが、個人差があります。最終接着までは、仮の保護措置で管理します。

5.陶材が割れたら、歯をまた削らなければなりませんか?

破折の範囲によって異なります。再製作の際は追加の切削を最小限に抑えることが原則であり、定期検診で破折のリスクをあらかじめ管理することをお勧めします。

要点のまとめ

切削量は施術方式によって0~0.7mm程度で、クレジットカード1枚(約0.8mm)より薄いです。

重要な基準は「エナメル質(約0.3~1.1mm)の範囲内で切削が収まるかどうか」です。

無切削は、歯が小さい場合や引っ込んでいる場合に適しており、万能な解決策ではありません。

切削量は、歯並び・変色・咬み合わせによって、歯ごとに異なって決定されます。

削られたエナメル質は元に戻せないため、「最小」よりも「適正」な切削量が重要です。

切削量は、減らすこと自体が目的なのではなく、歯を長く健康に使うための設計の一部です。歯の状態によって異なり、正確な切削量は精密診断の後に決定されます。

皆さんは施術を検討される際、どんな点がいちばん気になりますか? コメントで残していただければ、次の記事で取り上げます。

次回予告:「ラミネートベニアの寿命はどのくらいですか?」

パク・ジョンウク | 狎鴎亭(アックジョン)カンナム・ドリーム歯科院長 | 臨床20年 | 関連臨床教科書著者 | M.S.

この記事は、カンナム・ドリーム歯科のパク・ジョンウク院長が診療室で書いた臨床記録で、原文は院長のブログに掲載されたものです。掲載写真は院長が施術した実際の症例です。治療結果は患者様お一人おひとりの状態により異なり、いかなる施術にも個人差や副作用の可能性があります。

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