ベニアと矯正

歯を動かすのか、
形を作り直すのか

「矯正は何年もかかると聞きました。ラミネートベニアではだめですか」— 最も多くいただく質問です。二つは競合ではなく、アプローチが違います。矯正しか答えがない場合もあれば、何年もかける理由がない場合もあります。

ドリーム歯科のカウンセリングスペース — 決める前に十分に伺います PORCELAIN VENEER

Two Different Answers

一方は位置を、もう一方は形を変えます

矯正は歯を骨の中で実際に移動させます。ご自身の歯をそのまま使い、歯根の位置まで整えられます。その代わり時間がかかり、並びが整っても歯の色や大きさ・形はそのままです。ラミネートベニアは位置を変えずに前面の形と色を作り直します。数週間で終わりますが、動かすべき歯を動かさずに覆えば、その負担はどこかに残ります。

ラミネートベニアのシェル — 厚さ0.3mmほどの陶材(演出画像)

Side by Side

二つを並べて

同じ「前歯が整っていない」というお悩みに、二つの方法がどう違う答えを出すのかを整理しました。

滅菌済み器具トレー — 診療ごとに新しく準備します(演出画像)
項目ラミネートベニア矯正
変えるもの歯の形と色歯の位置
期間通常2~3週間(来院2~3回)通常1~3年
歯質切削無切削~最小切削(文献上3~30%)なし
元に戻せるか戻すのは難しい戻せる(ただし保定装置が必要)
色・大きさの改善同時に解決解決しない
歯根の位置・咬合変えられない変えられる

BEFORE / AFTER

実際の術前・術後

パク・ジョンウク院長がカンナム・ドリーム歯科で施術した実際のラミネートベニアのケースです。写真をタップすると術前・術後を拡大して比較できます。

上記の術前・術後写真は、カンナム・ドリーム歯科(パク・ジョンウク院長)で施術した実際の臨床ケースです。治療結果は患者様お一人おひとりの状態により異なり、いかなる施術にも個人差や副作用の可能性があります。

実際の術前・術後 — 治療前
治療前
実際の術前・術後 — 治療後
治療後

上記の術前・術後写真は、カンナム・ドリーム歯科(パク・ジョンウク院長)で施術した実際の臨床ケースです。治療結果は患者様お一人おひとりの状態により異なり、いかなる施術にも個人差や副作用の可能性があります。

Orthodontics First

矯正がであるべき場合

次に当てはまる場合、ラミネートベニアだけで解決しようとすべきではありません。この線を越えると切削量が急激に増え、きれいに見えても長持ちしません。

陶材焼成炉 — 一層ずつ焼き上げます(演出画像)
  • 重なりが大きく、覆うだけでは並びのラインを作れない
  • 上下前歯の関係が逆(反対咬合)、またはずれが大きい
  • 歯軸が大きく傾き、前面の厚みだけでは形を整えられない
  • 顎の位置そのものの問題が外見に表れている
  • 成長が終わっていない思春期の方
パク・ジョンウク院長のカウンセリング — 本数より先に範囲を一緒に決めます(イメージ写真)
パク・ジョンウク院長のカウンセリング — 本数より先に範囲を一緒に決めます(イメージ写真)

Veneers Fit

ラミネートベニアで足りる場合

反対に次に当てはまる場合、何年もかけて矯正する理由は大きくありません。

01

並びはわずかで、色や大きさのほうが問題

ごく軽い重なりに変色や小さな歯が重なっている場合、矯正を終えても色と大きさはそのまま残ります。

02

狭いすき間が複数ある

すき間は閉じるだけでよいことが多く、その際に形も一緒に整えられます。

03

歯そのものが小さい・短い

矮小歯や摩耗で短くなった前歯は位置ではなく大きさの問題なので、動かしても解決しません。

04

決まった日程がある

結婚式や面接など期限が明確なら、数週間で終わる方法が現実的な選択になります。

デザインの作業台 — まず比率と形から描きます
デザインの作業台 — まず比率と形から描きます

{ 矯正で動かすべき歯を覆って隠せば、結局より多く削ることになります。 }

Combined

矯正のあとにベニア、併用という道

実際に最も良い結果は、どちらかを選ぶことではなく順序を決めることから生まれます。

  1. 01

    部分矯正で歯軸だけ立てます

    全体矯正ではなく、前歯数本の歯軸を半年前後で整えることが多くあります。

  2. 02

    歯軸が立てば切削量が減ります

    傾いた歯を覆うには多く削る必要がありますが、立てておけば最小切削の範囲で終わります。

  3. 03

    保定装置で位置を安定させます

    移動直後は位置が安定しないため、一定期間保定してから型を取ります。

  4. 04

    最後に色と形を作ります

    矯正では解決できない色・大きさ・比率をベニアが仕上げます。

  5. 05

    保定装置は続けて使います

    ベニアをしても歯の移動は続くため、保定装置はそのまま継続します。

技工作業 — 人の手がつくる違い
ポーセレンアトリエ — 薄いシェルに込められる手仕事の時間
ポーセレンアトリエ — 薄いシェルに込められる手仕事の時間

Evidence

覆うという選択の代償

「動かさずに覆う」という選択は、切削量と接着基盤にそのまま反映されます。関連する数値も併せてご覧ください。

  1. 01

    切削がエナメル質内にとどまれば生存率99% — 象牙質が露出すると失敗リスクは約10倍

    580症例を最大12年追跡した全体生存率は86%、辺縁だけがエナメル質にある場合は94%でした。削った量よりも「どこまで削ったか」が結果を分けています。

    Gurel G, Sesma N, Calamita MA, Coachman C, Morimoto S. Influence of enamel preservation on failure rates of porcelain laminate veneers. Int J Periodontics Restorative Dent. 2013;33(1):31-9. PMID 23342345

  2. 02

    歯質切削量 — ラミネート3~30%に対しクラウン63~72%

    前歯の支台形成デザイン別に歯質の損失を重量で測定した古典的研究です。同じ歯をメタルセラミッククラウン用に形成すると、唇側面ラミネートの4.3倍の歯質を失いました。

    Edelhoff D, Sorensen JA. Tooth structure removal associated with various preparation designs for anterior teeth. J Prosthet Dent. 2002;87(5):503-9. PMID 12070513

  3. 03

    13研究のメタ分析 — 累積生存率89%(追跡中央値9年)

    ガラスセラミックは94%、長石系ポーセレンは87%で、合併症は破折・チッピング4%、脱離2%、著しい変色2%、二次う蝕1%でした。

    Morimoto S, Albanesi RB, Sesma N, Agra CM, Braga MM. Main Clinical Outcomes of Feldspathic Porcelain and Glass-Ceramic Laminate Veneers: A Systematic Review and Meta-Analysis of Survival and Complication Rates. Int J Prosthodont. 2016;29(1):38-49. PMID 26757327

上記の数値は学術文献に報告された一般的な臨床結果であり、当院の治療成績や個人の結果を保証するものではありません。実際の経過は歯の状態・咬み合わせ・生活習慣によって異なります。

私の場合も可能でしょうか

歯の状態によって可能な範囲が異なります。お気軽にお問い合わせください。

FAQ

よくあるご質問

ラミネートベニアのシェル — 厚さ0.3mmほどの陶材(演出画像)
01 矯正の代わりにラミネートベニアではだめですか?

軽度の並びであれば可能です。ただし重なりが大きい、あるいは歯軸が大きく傾いていると、覆うために削る量が急激に増えます。その時点からは矯正のほうが歯を守る選択です。

02 矯正中ですが、途中でベニアに変えられますか?

担当の矯正医との相談が必要です。目標位置までどこまで進んだかによって、今の位置で仕上げてよい場合と、もう少し進めたほうがよい場合に分かれます。

03 矯正は終わりましたが色が気に入りません。

矯正は位置を整えるだけで色は変わりません。ホワイトニングで不十分ならベニアが次の段階となり、保定装置を続ける前提で進めます。

04 部分矯正はどのくらいかかりますか?

動かす距離と方向によりますが、前歯数本の歯軸を立てる程度であればおおむね半年前後です。正確な期間は診断後にお伝えします。

05 ベニアをすれば保定装置は不要になりますか?

いいえ。ベニアは歯の前面を覆うだけで歯根を固定しません。歯は生涯少しずつ動くため、保定装置は引き続き必要です。

06 マウスピース矯正で少し動かしてからベニアをするほうが良いですか?

多くの場合そうです。歯軸を立てるだけでも切削量が減り、形を作る余地が生まれます。ただし動かす距離がごくわずかなら、あえて工程を増やしません。

本ページは診療のご案内のための一般的な情報です。診断や治療方法、治療期間は患者様お一人おひとりのお口の状態によって異なる場合があり、正確な内容はご来院・検査の上でご案内いたします。

まず動かす必要があるかを見ます

重なりの程度と歯軸を見れば答えはおおむね決まります。診断後、矯正・ベニア・併用のうち適した方法をお伝えします。