一緒に見える天然歯
前歯4本だけ行うなら、その隣の犬歯が基準になります。この歯より極端に明るいと境目が見えます。
色とトーン
「いちばん明るい色でお願いします」— カウンセリングでよく伺う言葉です。しかし色は明るさひとつでは決まりません。どれだけ透明か、どんな照明の下か、隣の歯や歯肉が何色かが同時に働きます。
PORCELAIN VENEER Three Axes
歯の色は明るさ(明度)、黄みや赤み(彩度)、そして光がどれだけ通るか(透明度)で成り立ちます。シェードガイドのA1やB1といった記号は、前の二つしか表しません。自然さを分けるのはたいてい三つめの透明度です。中が透けない均一な白は明るくても「貼った感じ」が出ますが、切縁がわずかに透ける色は明るくても自然に見えます。
What Decides It
歯だけを見て色を選ぶと、完成後に違和感が出ます。以下を併せて見ます。
前歯4本だけ行うなら、その隣の犬歯が基準になります。この歯より極端に明るいと境目が見えます。
同じ色でも歯肉が赤い、肌が暗いほど明るく見えます。顔の中で判断する必要があります。
診療室の照明、蛍光灯、日光、カメラのフラッシュで色は違って見えます。複数の照明で確認します。
薄く貼るほど下の歯の色が透けます。下地が暗い場合、明るい色を出すために厚みや材料が変わります。
BEFORE / AFTER
パク・ジョンウク院長がカンナム・ドリーム歯科で施術した実際のラミネートベニアのケースです。写真をタップすると術前・術後を拡大して比較できます。
上記の術前・術後写真は、カンナム・ドリーム歯科(パク・ジョンウク院長)で施術した実際の臨床ケースです。治療結果は患者様お一人おひとりの状態により異なり、いかなる施術にも個人差や副作用の可能性があります。
Choosing
正解はありませんが、目的によっておおむね次のように分かれます。
| 方向 | 向いている場合 | 注意点 |
|---|---|---|
| 天然歯より1トーン明るく | 全体ではなく一部だけ行うとき | 境目が出ないよう透明感を合わせる必要がある |
| 明るく、かつ透明感を残す | 前歯のライン全体を扱うとき | 照明によって差が出ることがある |
| 均一にとても明るく | 舞台・撮影など目的が明確なとき | 近くで見ると人工的に見えやすい |
| 天然歯と同じに | 1~2本のみ修復するとき | 既存の歯が後に変色すると差が残る |
{ 明るさよりも透明感が自然さを作ります。 }
Process
色は最後に急いで選ぶものではなく、設計の初期から確認していく項目です。
基準の色を測定します
既存の歯の色をシェードガイドと写真で記録します。
ホワイトニングを先にするか決めます
下や隣の天然歯を明るくしてから合わせると、選択の幅が広がります。
目標色をシミュレーションで見ます
ご自身の顔写真の上で明るさと透明感を比較します。
仮着で実際の照明下に確認します
口の中に仮に置き、複数の光源で確認します。
院内技工室で調整します
色に差があればその場で層を調整し、再度確認します。
Keeping It
セラミック自体は着色しません。しかしその周囲は変わります。
Evidence
色に関する問題が実際にどれだけ報告されているかを確認すると、どこに注意すべきかが明確になります。
13研究のメタ分析 — 累積生存率89%(追跡中央値9年)
ガラスセラミックは94%、長石系ポーセレンは87%で、合併症は破折・チッピング4%、脱離2%、著しい変色2%、二次う蝕1%でした。
Morimoto S, Albanesi RB, Sesma N, Agra CM, Braga MM. Main Clinical Outcomes of Feldspathic Porcelain and Glass-Ceramic Laminate Veneers: A Systematic Review and Meta-Analysis of Survival and Complication Rates. Int J Prosthodont. 2016;29(1):38-49. PMID 26757327
10~11年の累積生存率93%(5~6年96%・12~13年91%)
一人の補綴専門医が行った304症例の前向き研究です。各支台形成の80%以上がエナメル質内にあり、失敗理由は審美31%・機械的合併症31%でした。
Layton D, Walton T. An up to 16-year prospective study of 304 porcelain veneers. Int J Prosthodont. 2007;20(4):389-96. PMID 17695870
20年推定生存率82.9%(5年94.4%・10年93.5%)
84名・318症例を平均118か月追跡した研究です。失敗の44.8%はセラミックの破折で、歯ぎしりなどの異常機能がある場合は失敗リスクが7.7倍と報告されています。
Beier US, Kapferer I, Burtscher D, Dumfahrt H. Clinical performance of porcelain laminate veneers for up to 20 years. Int J Prosthodont. 2012;25(1):79-85. PMID 22259802
上記の数値は学術文献に報告された一般的な臨床結果であり、当院の治療成績や個人の結果を保証するものではありません。実際の経過は歯の状態・咬み合わせ・生活習慣によって異なります。
歯の状態によって可能な範囲が異なります。お気軽にお問い合わせください。
FAQ
可能です。ただし隣の天然歯との差が大きいと境目が見えます。全体を一緒に明るくするか、明るさを少し抑えて透明感を活かすほうが自然です。
セラミック自体は着色しません。ただし接着部と隣接する天然歯は変わりうるため、全体の印象が違って見えることがあります。
一部のみベニアを行うなら、多くの場合は先にするほうが良いです。天然歯を希望の明るさまで上げてからその色に合わせると、後で天然歯だけが暗くなる問題を減らせます。
表面研磨で光沢は戻せますが、色そのものは変えられません。色を変えるには再製作が必要なので、仮着の段階で十分に確認します。
フラッシュは表面反射を強調し、実際より明るく平坦に見せます。撮影が多い方には、その条件まで考慮して透明感を少し多めに残す設計をおすすめします。
むしろそのほうが自然です。天然歯では中切歯より犬歯がやや濃く、切縁はより透明です。当院はこの差を意図的に再現します。
本ページは診療のご案内のための一般的な情報です。診断や治療方法、治療期間は患者様お一人おひとりのお口の状態によって異なる場合があり、正確な内容はご来院・検査の上でご案内いたします。
コラム
同じテーマを診療室でどう判断しているか、実際の症例とともに記した記録です。
シェード記号だけでは決まりません。お顔と照明の中で一緒に見て決定します。