コラム 削らないラミネート

削らないラミネートベニアで、すきっ歯を埋める方法

文 · パク・ジョンウク院長(歯科保存科の専門医) 公開

歯と歯の隙間、必ず削らなければ解決できないのでしょうか。

歯と歯の間が空いて見える問題は、思ったより多くの方が抱えています。

特に前歯の間の隙間は、話したり笑ったりするときにすぐ目に付くため、

年齢に関係なく大きなストレスを感じてしまいます。

こういうとき、最も多く悩まれる質問がこれです。

「歯を削らずに解決できるだろうか」

今回は、削らないラミネートベニアで歯と歯の隙間を解決した2つの異なるケースを通じて、

すきっ歯のラミネートベニア治療がどのような場合に可能なのか、

そしてどのようなアプローチをすべきかを詳しくお話しします。


CASE 1. 下の前歯が空いた高齢患者様の削らないラミネートベニア

すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア
すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア

写真1. 初診時の状態

最初の患者様は、かなりご高齢の方でした。

下の前歯の間の隙間が大きく空いており、

前歯同士のかみ合わせがほとんどない状態でした。

こうした場合、一般的には、

矯正治療

またはレジン治療をまず思い浮かべるかもしれませんが、

この患者様にとっては、どちらも現実的な選択ではありませんでした。

矯正は年齢と期間、適応の問題で難しく、

レジンは隙間が広すぎて耐久性と審美性に限界がありました。

何より、患者様のご要望が明確でした。

「歯を一本も削らずに治療したい」というものでした。


削らないラミネートベニアが可能だった理由

このケースのポイントは、

👉 歯全体を覆うラミネートベニアではなく、

歯と歯の隙間だけに入る形のラミネートベニアを設計できたためです。

すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア
すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア

写真2. フェルドスパー(長石系)ラミネートベニアを隙間に乗せてみた様子

歯と歯の隙間の大きさを正確に測定したうえで、

隙間に合わせて、合計4枚のフェルドスパーラミネートベニアを製作しました。

このラミネートベニアは、

歯の前面を覆わず、

歯と歯の間にだけ入る形で、

天然歯をまったく削らない方式です。


写真3、4. セット後の様子

すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア
すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア
すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア
すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア

削らずに進めましたが、

歯と歯の隙間はきれいに埋まり、

形も色味も非常に自然に仕上がりました。

ご高齢の患者様でしたが、

「この年齢でこんな治療が可能だとは思わなかった」と、

とても満足していただけたケースです。


CASE 2. 上の前歯のダイアステマ(すきっ歯)のラミネートベニア

すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア
すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア

写真1. 初診時の状態

2人目の患者様は比較的若い方で、

上の前歯2本の間が空いたダイアステマ(diastema)の状態でした。

こうした場合、選択肢は通常2つです。

レジン治療

セラミックラミネートベニア


レジンvs.セラミックラミネートベニア、何が違う?

レジン治療の長所は、

当日治療が可能

費用が比較的安い

しかし、短所もはっきりしています。

時間が経つと変色する可能性が高い

表面の摩耗と境目の着色

一方、セラミックラミネートベニアは、

変色がほとんどなく、

天然歯に近い透明感

寿命が長いという長所があります。

ただし、

費用がより高く、

当日治療が難しいという点があります。

この患者様は、

長期的な審美性と安定性を考慮して、

セラミックラミネートベニアを選ばれました。


写真2、3. ラミネートベニア製作の様子

すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア
すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア
すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア
すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア

このケースもまた、

歯を大きく覆う方式ではなく、

歯と歯の隙間を中心にしつつ、

前面を一部包み込む形で製作しました。

こうすることで、

接着の安定性が高まり、

歯と歯の境目が自然につながります。


写真4. 歯に乗せてみた様子

すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア
すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア

実際の歯に軽く乗せてみると、

ラミネートベニアがどれほど薄く透明かを確認できます。

削らないラミネートベニアであるため、

天然歯の色と光をそのまま生かすことが重要です。


写真5. 治療後

すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア
すきっ歯の前歯、削らないラミネートベニア

治療が完了した後、

歯と歯の隙間は自然になくなり、

誰が見ても人為的な印象がなく、

もともと歯並びが整っていたかのように見えるようになりました。


歯と歯の隙間、必ず削らなければならないわけではありません

多くの方が、

「ラミネートベニア=歯の切削」だと考えていますが、

すべてのケースがそうであるわけではありません。

歯の大きさ

歯並び

隙間の位置と大きさ

咬合の状態

この4つを正確に診断すれば、

削らないラミネートベニアでも十分に解決可能なケースが、確かに存在します。

重要なのは、

治療方法そのものではなく、

👉 患者様の条件に合った治療を選ぶことです。


結論

すきっ歯のラミネートベニア、

そして歯と歯の隙間の治療は、

「どれだけ削るか」の問題ではなく、

「どう設計するか」の問題です。

削らないラミネートベニアは、

すべての場合に可能な万能の治療ではありませんが、

条件が合えば、

天然歯をそのまま保存しながら、

最も理想的な審美的結果を生み出せる治療です。


Q&A

Q1. 歯と歯の間が空いていたら、必ず矯正をしなければなりませんか?

いいえ。隙間の大きさや位置、咬合の状態によっては、ラミネートベニアで解決できる場合も多くあります。

Q2. 削らないラミネートベニアは、外れやすくありませんか?

正しい設計と接着の過程を経れば、十分に安定して維持されます。

Q3. レジンよりラミネートベニアのほうが歯茎に良いのですか?

セラミックラミネートベニアは表面が滑らかなため、しっかり管理すれば炎症が起こる可能性がより低い傾向にあります。


削らないラミネートベニアで、すきっ歯を埋める方法 — 写真10

この記事は、カンナム・ドリーム歯科のパク・ジョンウク院長が診療室で書いた臨床記録で、原文は院長のブログに掲載されたものです。掲載写真は院長が施術した実際の症例です。治療結果は患者様お一人おひとりの状態により異なり、いかなる施術にも個人差や副作用の可能性があります。

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