コラム 削らないラミネート

ノンプレップラミネートは本当に不可能な治療なのか? – ラミネートの本質に立ち返る話

文 · パク・ジョンウク院長(歯科保存科の専門医) 公開

最近、ノンプレップラミネートについて否定的に語る記事をよく目にします。

「ノンプレップラミネートは理論上のみ可能だ」、

「現実的には不可能な治療だ」という表現も簡単に見かけます。

しかし皮肉なことに、

ラミネートという治療は、もともとノンプレップから始まった治療です。

初期のラミネートは歯にほとんど手を加えず、

表面に非常に薄いセラミックを接着する方式であり、

その点がこの治療の最大の利点でした。

時間が経つにつれ、状況は変わっていきました。

より多くの症例をこなすために、

より早く製作するために、

より多様な歯を対象にするために、

削合量は徐々に増え始めました。

そしていつの頃からか、

「ラミネートは歯を削る治療」という認識が広まり、

今ではむしろノンプレップラミネートの方が、

非現実的な話として受け止められることもあります。

しかし私は逆に考えています。

ノンプレップラミネートは新しい流行ではなく、

ラミネート治療の本質へと立ち返ることだと考えています。


ノンプレップラミネートが可能な条件

ノンプレップラミネートは誰にでも適用できる治療ではありません。

また、すべての歯に可能な方式でもありません。

代表的な条件は次の三つです。

歯のサイズが小さい場合(矮小歯、peg lateral)

歯並びが比較的整っている場合

歯が内側に入り込んでいる傾向がある場合(歯が内側に位置している場合)

この三つの条件が重なる場合には、

歯を削らずにボリュームを加える方式で、

自然な審美的改善が可能です。

つまり、ノンプレップラミネートは

無条件に歯を保護する治療ではなく、

もともとノンプレップに適した歯を正確に診断して適用する治療です。


ケース1 – 矮小歯のノンプレップラミネート

矮小歯のノンプレップラミネート
矮小歯のノンプレップラミネート

写真1 – 治療前

典型的な矮小歯のケースです。

歯のサイズが小さく、歯列全体に対する比率が合っていない状態です。

このような場合、矯正治療を行っても歯のサイズ自体は変わりません。

このケースで重要な点は、

「歯を削る理由がまったくない」ということです。

むしろ削合を行うと審美的に不利になる可能性があります。

矮小歯のノンプレップラミネート
矮小歯のノンプレップラミネート

写真2 – ノンプレップラミネートを乗せてみた状態

歯の上にラミネートを乗せてみると、

歯が大きくなり、比率が整っていく様子をすぐに確認できます。

この段階こそが、ノンプレップラミネートの核心です。

歯を削って小さくする治療ではなく、

歯をデザインする治療であるという点を、

患者様もこのとき初めて実感されます。

矮小歯のノンプレップラミネート
矮小歯のノンプレップラミネート

写真3 – 治療の仕上がり

削合はまったくありませんでした。

麻酔も不要で、仮歯も必要ありませんでした。

それにもかかわらず、結果は

歯がより均整の取れた、より自然な仕上がりになり、

何よりも、それとわからない審美性を得ることができました。

誰が見てもラミネートをしたという印象ではなく、

「もともと歯がきれいな人」のように見えることが、

ノンプレップラミネートの最も理想的な結果です。


ケース2 – 下の前歯のすき間のノンプレップラミネート

歯のすき間のノンプレップラミネート
歯のすき間のノンプレップラミネート

写真1 – 治療前

下の前歯の間には複数のすき間が存在します。

年齢とともに徐々に広がっていった典型的なケースです。

レジンで治療するとその場は良く見えるかもしれませんが、

時間が経つと変色、脱離、すき間の再発が繰り返されることが多くあります。

歯のすき間のノンプレップラミネート
歯のすき間のノンプレップラミネート

写真2 – ノンプレップラミネートを乗せてみた状態

歯のすき間に合わせて、

非常に薄いフェルドスパーセラミックのラミネートを製作しました。

歯全体を覆う方式ではなく、

すき間に合わせて入り込む構造です。

このようなケースは、

ノンプレップラミネートの代表的な適応症です。

歯のすき間のノンプレップラミネート
歯のすき間のノンプレップラミネート
歯のすき間のノンプレップラミネート
歯のすき間のノンプレップラミネート

写真3、4 – 治療後

歯を一本も削っていないにもかかわらず、

すき間が非常に自然に消えました。

レジン特有の人工的な印象がなく、

天然歯のようにつながっています。

患者様も、

「まさかこれほど自然になるとは思わなかった」とおっしゃるほどでした。


ノンプレップラミネートが不可能だと感じられる理由

多くの歯科医院で、

「ノンプレップは接着が弱い」、

「脱離リスクが高い」、

「現実的に維持が難しい」と言われます。

この言葉自体がまったくの誤りというわけではありません。

しかしほとんどの場合、

ノンプレップが不可能なのではなく、

ノンプレップに適さない症例に無理に適用して失敗した経験から出てきた言葉です。

ノンプレップラミネートは、

技術の問題ではなく、

診断の問題です。

診断を誤れば、ノンプレップは危険になり、

診断が正確であれば、ノンプレップは最も理想的な治療になります。


ノンプレップラミネートは流行ではなく基準です

ラミネートは時間が経つにつれ、

次第に商業的な方向へと発展してきました。

より速く、より多く、より簡単に。

その過程で、

歯の削合は増え、

自然さは失われていきました。

そのため私は、ノンプレップラミネートを

新しい流行だとは考えていません。

むしろ、

ラミネートが本来目指すべき基準へと立ち返る過程だと考えています。

可能であれば削りません。

あえて削る必要がなければ、決して削りません。

そして削らなければならない場合は、

なぜ削る必要があるのか、どの程度必要なのかを、

患者様に正確にご説明します。

これがノンプレップラミネートの哲学であり、

ラミネート治療の本質だと考えています。


Q&A

Q1. ノンプレップラミネートは誰でも可能ですか?

いいえ。歯が小さく、内側に入り込んだ傾向があり、歯並びが比較的良い場合にのみ可能です。歯がすでに大きい、あるいは出っ張っている場合には、ノンプレップラミネートがかえって審美的に不利になることがあります。

Q2. ノンプレップだと接着力が弱くなりませんか?

エナメル質の上への接着は、むしろ最も強い接着環境です。正しい表面処理と接着の過程を経れば、ノンプレップラミネートは最も理想的な接着条件を備えることになります。

Q3. ノンプレップラミネートが最も良い治療なのですか?

ノンプレップが良い治療だというよりも、ノンプレップが可能な歯に適用したときに最も理想的な治療になるということです。重要なのは削るかどうかではなく、その歯に合った正確な診断です。


一言まとめ

ノンプレップラミネートは、

歯を惜しんで削らない治療ではなく、

歯を正確に理解する治療です。

この記事は、カンナム・ドリーム歯科のパク・ジョンウク院長が診療室で書いた臨床記録で、原文は院長のブログに掲載されたものです。掲載写真は院長が施術した実際の症例です。治療結果は患者様お一人おひとりの状態により異なり、いかなる施術にも個人差や副作用の可能性があります。

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